投資の初心者です。今週、銀行へ行って投資信託を2本購入しました。「インデックスファンドをほったらかし投資」という巷のセオリーから大きく逸脱してしまいました。資産形成、資産運用への道のりは遠いです。
投資信託11本
2年前に初めて投資信託を買いました。銀行へ行ってみたら、行員さんがお薦めのパンフレットを出してきて説明してくれました。聞いているうちに、とても良い商品に思えてきて、どれかに絞ることができず結局4本買いました。
その後、半年くらいは4本とも順調でプラスでした。ここで甘い経験をしてしまい、その後ズルズルと泥沼にはまっていきます。
その年の終わり、1年前の12月。担当者が変わったとのことで、挨拶の電話があり、のこのこと銀行へ出向きました。そのとき3本購入して、そのあと、ネットで自分で2本購入しました。
そして今年、また担当者が変わったので、挨拶の電話があり、今週いそいそと銀行へ出向きました。そこで2本購入して、今、投資信託を11本持っています。
銀行からの呼び出し
銀行や証券会社の薦めるものは絶対に買ってはいけない、とよく耳にします。その教訓を胸に銀行を訪れるのですが、行くたびに買ってしまいます。
何故、銀行にいくのだ、行かなければいい、とも思うのですが、担当者が変更になると電話が掛かってきます。「ご挨拶とお持ちの投資信託の現況をご説明したいので」と言われて、つい行ってしまうのです。
自分で投資のことを調べても、素人なので、思い込みや知識不足などで、的確な情報に辿りつけません。行員さんの話を聞いてなるほどと思うことがたくさんあります。現状分析のレポートも出してくれます。
しかし当然ながら良いことばかりではありません。
《純金ファンド》の屈辱
忘れもしない去年の12月、行員Bさんからの電話に応じて銀行へ。行く前から買いたいと思っていたファンドがありました。
《純金ファンド》
ほかに行員Bさんお薦めのものを合わせて4本買うことに決めました。まさに買おうとしたその瞬間、行員Bさんは言いました。「《純金ファンド》は値動きが激しくて、今すごく高いから、やめたほうがいいと思います」おもむろにタブレットを差し出して折れ線グラフを提示します。なるほどすごく波がある。私は《純金ファンド》を断念してほかの3本のみ購入しました。
年が明けるとコロナが発生しました。世の中はみるみる変化して投資信託は軒並み値下がりしました。金を除いては。
ああ、なんであの時買わなかったんだろう。制止を振り切り、買えばよかった。買いたいと思って行ったのだから、買えばよかった。大体、客が買いたいというのに止める銀行員がいるか。私は心の中で地団太を踏みました。
まあ善意から言ってくれたのだし最終的に決めたのは自分だから仕方ないのだけれど。
《フィデリティUSハイ・イールド・ファンド》
最初に買った4本のうちの1本《フィデリティUSハイ・イールド》。
その時の行員Aさんは「今、安くなっているから買い、ですよ」と言いました。
ところが、ずっと、「今、安くなっている」状態です。どういうこっちゃ。
今週会った行員Cさんは「同じような外国債券で、コロナ後でも、実績をあげているものありますよ。たとえばコレ」
《世界プレミア企業債権ファンド》
《世界プレミア企業債券ファンド(プレミア・コレクション)》
タブレットを取り出し、《USハイ・イールド》と《プレミア・コレクション》を比較した折れ線グラフを見せてくれました。
なんじゃこりゃー、と思いました。
コロナのせいだからどのファンドも運用成績が悪いのは仕方ない、と思っていましたが、ちゃんと成績を上げているファンドがあるではありませんか。
《USハイ・イールド》と比較して《プレミア・コレクション》は遥か高みを歩んでいる。折れ線グラフが如実に表している。ノックアウトされた気分です。
そして《プレミア・コレクション》を購入しました。
《東京海上・円資産バランスファンド(円奏会)》
最初に買った4本のうつの1本《円奏会》。
ずっと堅調で、買ってよかった持っててよかったと思い続けているファンド。
行員Cさんは言いました。「コロナ後ダメですね。バランス型でもっと良いファンドありますよ」
《ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド》
《ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド(クアトロ)》
タブレットを操作して、比較した折れ線グラフを見せてくれました。
なんじゃこりゃー、とまた思いました。自慢の良品《円奏会》が、見るも無残に引き離されています。明らかにはっきりと《クアトロ》との差が大きく開き続けています。
自慢の良い子は、世間様から見たら、そうでもなかった。ショックでした。
そして《クアトロ》を購入しました。
《インデックス225オープン》
1年前に行員Bさんに勧められて買ったファンド
《インデックス225オープン》
行員Cさんの言葉に耳を疑いました。
「今、すごく高くなっているから、売って利益を確定させたらどうですか」
私の持っているものの中で、数少ないプラスの商品なのに、売る?
何冊が読んだ本には、すぐに売らずに長く持ち続けましょう、とあったではないか。長く持てば持つほど大きく増えます、とどの本にも書いてあったではないか。マイナスになっているものは早く売りたいが、せっかくプラスになっているこれを売れ、と?
マイナスのファンドを減らして、プラスのファンドだけ持っていたい、そう思っていましたが、プラスのファンドを持ち続けなくてもいい。そうか、長期保有にこだわる必要はないのか。目からウロコの気分です。とりあえず、その日は売らずにそのままにしました。
家に帰ってから
優良ファンドを2本も買えて良かった。いろいろ勉強になったし。私は意気揚々と銀行から帰宅しました。
しかし後になってハッと気付きました。
冷静に考えると、折れ線グラフがあんなに上のほうということは、高い時に買ったということじゃないか。運用成績がいくら良くても、今後も上昇しない限り、何の恩恵もないじゃないか。
資産形成への道のりは遠く険しい。
いつまでたっても私は投資の初心者です。