ロコモだんだん

ロコモティブ症候群と仲良く暮らす段の談

16歳の犬が全身麻酔で歯周病の手術

16歳のミニチュアダックスフンド全身麻酔歯周病の手術をしました。無事、生還して元気に過ごしています。歯はほとんど抜きました。

 画像 手術後も元気に暮らす犬

※この記事は2022年11月29日に更新しています。

歯周病? 口をゆがめて食べる犬

歯のせいなのか口の中に炎症があるようでいつも痛そうでした。食事の時は口をゆがめたり角度を変えたりして自分で工夫しながら食べています。

かかりつけ獣医さんは、麻酔をしないと口の中を診れない、高齢なのでこのままのほうがいいのではないか、との診立てです。

抗生物質の薬をもらって飲ませました。飲ませ始めは、多少は痛みが和らいだ感じもありましたが、すぐにまた痛そうです。

確かに麻酔はリスクが伴うし、高齢なのでこのまま寿命を全うさせるのがいいのかもしれない。

画像 犬 散歩

そうして1年2年と過ぎ、痛そうなまま3年以上も経ちました。口の症状以外は元気でした。散歩が大好きでよく歩きます。

しかし口の状態はどんどん悪くなり、少しでも固いものは出してしまいます。

決断の時でした。手術のできる獣医さんで一度ちゃんと診てもらおう。17歳になったらもっとリスクが高くなってしまう。すぐに行動しなければ。

動物病院探し 手術してくれる獣医さんはどこにいる?

ネットで検索すると幸いなことに評判の良い獣医さんが地元で見つかりました。
その病院で手術できるみたいで、検査機器や手術機器がホームページに載っていました。

予約をしようと訪れてみたらとても混んでいて、土曜だと予約は大分先になるとのこと、平日なら1週間後くらいで空きがあるとのことだったので、1週間後の平日に予約を入れました。

初診の日はどきどきしながら待合室で診察を待ちました。
手術できないと言われたらそれで諦めがつく。手術できると言われたらお願いしよう。

混んでいて予約時間が過ぎてもなかなか呼ばれません。
犬は落ち着いていてほかの犬や猫を興味深そうに眺めています。

やっぱり受診やめようか、このまま静かに余生を過ごしたほうがいいだろうか、万が一のことになって犬がいなくなったら嫌だ、痛そうでもまだまだ一緒にいたい。様々な思いが胸をよぎります。

ついに呼ばれました。
診察室に入ります。

「口が痛そうです」
「どうして痛そうとわかるんですか」
「食べる時いつも口をゆがめています」
獣医さんはなるほどと頷き診察を始めました。
体温を測ったり全身の状態を診ています。
そして犬の口を両手で持って開いて、口の中のチェックを始めました。
えっ、麻酔をしなくても診れるんだ!

そして私にも牙の付け根を見せてくれました。
歯周病で歯の根元も悪くなっています」
歯が汚れているだけでなく歯茎も赤黒くなっているのがわかりました。

歯周病の説明を受けた後、年齢的なこともあるのでと、薬を飲ませる内科的処方の話がありました。
「かかりつけ医で薬をもらって飲ませたけれど改善がみられないんです」
「となると手術で抜歯して悪いところを取るしかないですが」
「はい、手術していただけるようならお願いしたいです」
「では身体の検査をして、手術ができる状態がどうか診てみましょう」
ちゃんと検査してくれることに安心しました。

犬を預けて私は待合室に戻りました。
1時間近く待っているとまた呼ばれました。

「やはり歯の状態はすごく悪いです」
レントゲンを見せて説明してくれました。
「血液検査の結果は、心臓、肺など問題ないので、麻酔から戻らないということはないと思います」
よかった。麻酔に耐えられるだけの体力はある。私はホッとしました。

膵臓の値が少し悪いので、手術によって悪化する可能性はある、ほかの数値の悪いところは歯周病による感染症の影響だろう、等こまかく説明してくれました。

そして手術をお願いしたのです。

手術の日

これでお別れだったらどうしよう。もたげる不安を振り払い動物病院へ向かいました。
体調に変わりがないことを先生に告げて、犬に手を振って診察室を出ました。
先生に抱かれた犬は不思議そうに私を見ていました。

不安な何時間かが過ぎて、午後3時過ぎに電話がありました。
手術は無事に終わった、もう麻酔から醒めている、点滴して様子見て、明日また連絡する、とのことでした。
よかった、すごくよかった。
麻酔から醒めたということにとても安心しました。

入院4日間

翌日、先生から電話がありました。
「食べないので今日は退院できない」
え~、そんな!
入院が長引くと認知症になったり歩けなくなってしまうのではないか。
不安を先生に問いかけると先生は「そんなことはない」と何故か断言しました。

あんなに食べることが好きな犬が食べないなんて、どうしよう、回復するのだろうか。悶々とした日が続きます。

翌々日、病院から電話がありました。
「 食べるようになったから、今日退院できます」
うわ~、すごい。
朝の開院前には連絡がなかったので、今日もまだダメか、犬がどんどん弱ってしまうかも、と思っていたところへ嬉しい知らせでした。 よかった!

3泊して4日間も病院にいたのに犬はとても元気でした。
何事もなかったかのように嬉しそうにシッポを振っています。
先生の仰る通り、認知症や歩行困難にはなりませんでした。

退院前にシャンプーしてくれました。
入院中に食べていたという療養食の缶詰を3つお土産にもらいました。

帰宅後、犬の好物の牛肉をあげると、それはそれは嬉しそうに食べました。たくさん食べました。とても幸せそうでした。

先生、ありがとうございます。
おかげ様でとても元気になりました。

画像 犬 退院当日

退院当日 帰宅してリラックス

画像 犬 退院当日

かかった費用は11万円位です

手術前の検査 約25,000円
手術、入院代 約85,000円

予定より余分に2泊したので、それがなければもう少し安いかと思います。
ともあれ、無事に退院して元気になって良かった。
犬も私も幸せです。

2022年11月29日 追記

犬は17歳の時にも全身麻酔で手術をしました。

おしりにコブができて肛門周囲腺腫とのことでした。
9日間入院しました。
退院後は傷がふさがるまで消毒をしたりトイレに時間がかかったりして大変でした。

今月で19歳になりました。

目と耳は弱っていますが、自分で食べて自分でトイレをしています。
散歩が大好きでたくさん歩きます。

がんばって生きている姿がとても愛おしいです。